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シデコブシって?

学名Magnolia stellata ”星のような美しい花を付けるモクレン” と呼ばれ海外では園芸植物の女王といわれている。
モクレン科に属し岐阜愛知三重の三県のみ自生「周伊勢要素」の代表的植物、三重県では現状不明と記される図鑑があるが間違っている。←当会ホームページ「関連団体」よりアクセスされたし
花期:春4月ごろ数年前までは、サクラの時期と花期がずれていたが、近年はそれに重なるようになってきたようである。
シデコブシの名前の由来
花弁がシデ(四手)玉串に付ける白い紙のようにビラビラしているそして種子は、袋果が集まって集合果をしておりそれが人間の拳に似ているからシデコブシとなったとされる。
花弁は多くの図鑑には12から18とあるが必ずしもそうでなく、10〜30枚にも及ぶ色も5種類ある。(純白、白、うすピンク、ピンク、紫がかったピンク)丘陵地の湧水湿地周辺に生息する小高木で、高さ5mぐらいのものから、ときには10m〜20mの高木も見られる。標高400m以下に生息すると図鑑等にはあるが、恵那市では、標高600m〜700mの地点に相当数自生群生する。飯地高原の標高700m地点のシデコブシが、日本で最高度の自生地である。低湿地に自生しているので開発の犠牲となりやすい。モクレン科のコブシの仲間に、コブシ、タムシバがある。4月初旬山腹に白く群生して咲いているのがタムシバである。ちなみにコブシはシデコブシ自生地内には、1本もない。寒い地方岐阜県では飛騨地方に若干自生地がある。タムシバもコブシも花の色、花弁は6枚コブシは花弁の下に小さな葉が付いているがタムシバにはそれがない。
シデコブシの自生地にコブシが植えられているがシデコブシとの雑種が生まれシデコブシの純粋性が危ぶまれるが、シデコブシとタムシバも同様である。
シデコブシは移植できない。(移植に成功しない)10年も経過すると徐々に樹勢が劣り枯死するしたがって自生地群生地そのものを守る事が大切である。
岐阜県の場合東濃地方のシデコブシは土岐、恵那、中津川の3つのDNAグループに分かれる(岐阜県森林研究所)したがって三地区内の遺伝子交流はいけない。 それぞれの自生地を守ることが極めて重要である。そのためにはこれらの自生地を調査研究することが必要なのです。

現在旧恵那市のシデコブシは、自生地240ヶ所、総株数12,603株 総本数24,173本 年々開発などで減少傾向にある…

近年では出所のわからないシデコブシが、コブシ等に接ぎ木される事で、園芸品種化され、街路樹、庭木など安易に植えられ、近隣のシデコブシ遺伝子群に悪影響を及ぼしているのではないかと心配している。せめて行政機関が植樹する場合には、このことを考慮すべきである。